二年乙丑春三月幸三香原離宮之時得娘子<作歌>一首[并短歌] <笠朝臣金村> (Manyoshu 546)

三香<乃>原
客之屋取尓
珠桙乃
道能去相尓
天雲之
外耳見管
言将問
縁乃無者
情耳
咽乍有尓
天地
神祇辞因而
敷細乃
衣手易而
自妻跡
憑有今夜
秋夜之
百夜乃長
有与宿鴨

Modern Japanese

三香の原
旅の宿りに
玉桙の
道の行き逢ひに
天雲の
外のみ見つつ
言問はむ
よしのなければ
心のみ
咽せつつあるに
天地の
神言寄せて
敷栲の
衣手交へて
己妻と
頼める今夜
秋の夜の
百夜の長さ
ありこせぬかも

Hiragana Pronounciation

みかのはら
たびのやどりに
たまほこの
みちのゆきあひに
あまくもの
よそのみみつつ
こととはむ
よしのなければ
こころのみ
むせつつあるに
あめつちの
かみことよせて
しきたへの
ころもでかへて
おのづまと
たのめるこよひ
あきのよの
ももよのながさ
ありこせぬかも

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