庭中花作歌一首[并短歌] (Manyoshu 4113)
於保支見能
等保能美可等々
末支太末不
官乃末尓末
美由支布流
古之尓久多利来
安良多末能
等之<乃>五年
之吉多倍乃
手枕末可受 比毛等可須
末呂宿乎須礼波
移夫勢美等
情奈具左尓
奈泥之故乎 屋戸尓末<枳>於保之
夏能<々>
佐由利比伎宇恵天
開花乎 移<弖>見流其等尓
那泥之古我
曽乃波奈豆末尓
左由理花 由利母安波無等
奈具佐無流
許己呂之奈久波
安末射可流
比奈尓一日毛 安流部久母安礼也
等保能美可等々
末支太末不
官乃末尓末
美由支布流
古之尓久多利来
安良多末能
等之<乃>五年
之吉多倍乃
手枕末可受 比毛等可須
末呂宿乎須礼波
移夫勢美等
情奈具左尓
奈泥之故乎 屋戸尓末<枳>於保之
夏能<々>
佐由利比伎宇恵天
開花乎 移<弖>見流其等尓
那泥之古我
曽乃波奈豆末尓
左由理花 由利母安波無等
奈具佐無流
許己呂之奈久波
安末射可流
比奈尓一日毛 安流部久母安礼也
Modern Japanese
大君の
遠の朝廷と
任きたまふ
官のまにま
み雪降る
越に下り来
あらたまの
年の五年
敷栲の
手枕まかず 紐解かず
丸寝をすれば
いぶせみと
心なぐさに
なでしこを 宿に蒔き生ほし
夏の野の
さ百合引き植ゑて
咲く花を 出で見るごとに
なでしこが
その花妻に
さ百合花 ゆりも逢はむと
慰むる
心しなくは
天離る
鄙に一日も あるべくもあれや
遠の朝廷と
任きたまふ
官のまにま
み雪降る
越に下り来
あらたまの
年の五年
敷栲の
手枕まかず 紐解かず
丸寝をすれば
いぶせみと
心なぐさに
なでしこを 宿に蒔き生ほし
夏の野の
さ百合引き植ゑて
咲く花を 出で見るごとに
なでしこが
その花妻に
さ百合花 ゆりも逢はむと
慰むる
心しなくは
天離る
鄙に一日も あるべくもあれや
Hiragana Pronounciation
おほきみの
とほのみかどと
まきたまふ
つかさのまにま
みゆきふる
こしにくだりき
あらたまの
としのいつとせ
しきたへの
たまくらまかず
ひもとかず
まろねをすれば
いぶせみと
こころなぐさに
なでしこを
やどにまきおほし
なつののの
さゆりひきうゑて
さくはなを
いでみるごとに
なでしこが
そのはなづまに
さゆりばな
ゆりもあはむと
なぐさむる
こころしなくは
あまざかる
ひなにひとひも
あるべくもあれや
とほのみかどと
まきたまふ
つかさのまにま
みゆきふる
こしにくだりき
あらたまの
としのいつとせ
しきたへの
たまくらまかず
ひもとかず
まろねをすれば
いぶせみと
こころなぐさに
なでしこを
やどにまきおほし
なつののの
さゆりひきうゑて
さくはなを
いでみるごとに
なでしこが
そのはなづまに
さゆりばな
ゆりもあはむと
なぐさむる
こころしなくは
あまざかる
ひなにひとひも
あるべくもあれや
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