昔有老翁 号曰竹取翁也 此翁季春之月登丘遠望 忽値煮羮之九箇女子也 百嬌無儔花容無止 于時娘子等呼老翁嗤曰 叔父来乎 吹此燭火 (Manyoshu 3791)
緑子之
若子蚊見庭
垂乳為
母所懐
ウ襁
平<生>蚊見庭
結經方衣
水津裏丹縫服
頚著之
童子蚊見庭
結幡 袂著衣
服我矣
丹因
子等何四千庭
三名之綿
蚊黒為髪尾 信櫛持
於是蚊寸垂
取束
擧而裳纒見
解乱 童兒丹成見
羅丹津蚊經
色丹名著来
紫之
大綾之衣
墨江之 遠里小野之
真榛持
丹穂之為衣丹
狛錦
紐丹縫著
刺部重部 波累服
打十八為
麻續兒等
蟻衣之
寶之子等蚊
打栲者 經而織布
日曝之
朝手作尾
信巾裳成者之寸丹取為支屋所經 稲寸丁女蚊
妻問迹
我丹所来為
彼方之
二綾裏沓
飛鳥 飛鳥壮蚊
霖禁
縫為黒沓
刺佩而
庭立住 退莫立
禁尾迹女蚊
髣髴聞而
我丹所来為
水縹
絹帶尾 引帶成
韓帶丹取為
海神之
殿盖丹
飛翔 為軽如来
腰細丹
取餝氷
真十鏡
取雙懸而 己蚊果
還氷見乍
春避而
野邊尾廻者
面白見 我矣思經蚊
狭野津鳥
来鳴翔經
秋僻而
山邊尾徃者 名津蚊為迹
我矣思經蚊
天雲裳
行田菜引
還立 路尾所来者
打氷<刺>
宮尾見名
刺竹之
舎人壮裳
忍經等氷 還等氷見乍
誰子其迹哉
所思而在
如是 所為故為
古部
狭々寸為我哉
端寸八為
今日八方子等丹 五十狭邇迹哉
所思而在
如是
所為故為
古部之 賢人藻
後之世之
堅監将為迹
老人矣
送為車
持還来 <持還来>
若子蚊見庭
垂乳為
母所懐
ウ襁
平<生>蚊見庭
結經方衣
水津裏丹縫服
頚著之
童子蚊見庭
結幡 袂著衣
服我矣
丹因
子等何四千庭
三名之綿
蚊黒為髪尾 信櫛持
於是蚊寸垂
取束
擧而裳纒見
解乱 童兒丹成見
羅丹津蚊經
色丹名著来
紫之
大綾之衣
墨江之 遠里小野之
真榛持
丹穂之為衣丹
狛錦
紐丹縫著
刺部重部 波累服
打十八為
麻續兒等
蟻衣之
寶之子等蚊
打栲者 經而織布
日曝之
朝手作尾
信巾裳成者之寸丹取為支屋所經 稲寸丁女蚊
妻問迹
我丹所来為
彼方之
二綾裏沓
飛鳥 飛鳥壮蚊
霖禁
縫為黒沓
刺佩而
庭立住 退莫立
禁尾迹女蚊
髣髴聞而
我丹所来為
水縹
絹帶尾 引帶成
韓帶丹取為
海神之
殿盖丹
飛翔 為軽如来
腰細丹
取餝氷
真十鏡
取雙懸而 己蚊果
還氷見乍
春避而
野邊尾廻者
面白見 我矣思經蚊
狭野津鳥
来鳴翔經
秋僻而
山邊尾徃者 名津蚊為迹
我矣思經蚊
天雲裳
行田菜引
還立 路尾所来者
打氷<刺>
宮尾見名
刺竹之
舎人壮裳
忍經等氷 還等氷見乍
誰子其迹哉
所思而在
如是 所為故為
古部
狭々寸為我哉
端寸八為
今日八方子等丹 五十狭邇迹哉
所思而在
如是
所為故為
古部之 賢人藻
後之世之
堅監将為迹
老人矣
送為車
持還来 <持還来>
Modern Japanese
みどり子の
若子髪には
たらちし
母に抱かえ
ひむつきの
稚児が髪には
木綿肩衣
純裏に縫ひ着
頚つきの
童髪には
結ひはたの 袖つけ衣
着し我れを
丹よれる
子らがよちには
蜷の腸
か黒し髪を ま櫛持ち
ここにかき垂れ
取り束ね
上げても巻きみ
解き乱り 童になしみ
さ丹つかふ
色になつける
紫の
大綾の衣
住吉の 遠里小野の
ま榛持ち
にほほし衣に
高麗錦
紐に縫ひつけ
刺部重部 なみ重ね着て
打麻やし
麻続の子ら
あり衣の
財の子らが
打ちし栲 延へて織る布
日さらしの
麻手作りを
信巾裳成者之寸丹取為支屋所経 稲置娘子が
妻どふと
我れにおこせし
彼方の
二綾下沓
飛ぶ鳥 明日香壮士が
長雨禁へ
縫ひし黒沓
さし履きて
庭にたたずみ 退けな立ち
禁娘子が
ほの聞きて
我れにおこせし
水縹の
絹の帯を 引き帯なす
韓帯に取らし
わたつみの
殿の甍に
飛び翔ける すがるのごとき
腰細に
取り装ほひ
まそ鏡
取り並め懸けて おのがなり
かへらひ見つつ
春さりて
野辺を廻れば
おもしろみ 我れを思へか
さ野つ鳥
来鳴き翔らふ
秋さりて
山辺を行けば なつかしと
我れを思へか
天雲も
行きたなびく
かへり立ち 道を来れば
うちひさす
宮女
さす竹の
舎人壮士も
忍ぶらひ かへらひ見つつ
誰が子ぞとや
思はえてある
かくのごと 所為故為
いにしへ
ささきし我れや
はしきやし
今日やも子らに いさとや
思はえてある
かくのごと
所為故為
いにしへの 賢しき人も
後の世の
鑑にせむと
老人を
送りし車
持ち帰りけり 持ち帰りけり
若子髪には
たらちし
母に抱かえ
ひむつきの
稚児が髪には
木綿肩衣
純裏に縫ひ着
頚つきの
童髪には
結ひはたの 袖つけ衣
着し我れを
丹よれる
子らがよちには
蜷の腸
か黒し髪を ま櫛持ち
ここにかき垂れ
取り束ね
上げても巻きみ
解き乱り 童になしみ
さ丹つかふ
色になつける
紫の
大綾の衣
住吉の 遠里小野の
ま榛持ち
にほほし衣に
高麗錦
紐に縫ひつけ
刺部重部 なみ重ね着て
打麻やし
麻続の子ら
あり衣の
財の子らが
打ちし栲 延へて織る布
日さらしの
麻手作りを
信巾裳成者之寸丹取為支屋所経 稲置娘子が
妻どふと
我れにおこせし
彼方の
二綾下沓
飛ぶ鳥 明日香壮士が
長雨禁へ
縫ひし黒沓
さし履きて
庭にたたずみ 退けな立ち
禁娘子が
ほの聞きて
我れにおこせし
水縹の
絹の帯を 引き帯なす
韓帯に取らし
わたつみの
殿の甍に
飛び翔ける すがるのごとき
腰細に
取り装ほひ
まそ鏡
取り並め懸けて おのがなり
かへらひ見つつ
春さりて
野辺を廻れば
おもしろみ 我れを思へか
さ野つ鳥
来鳴き翔らふ
秋さりて
山辺を行けば なつかしと
我れを思へか
天雲も
行きたなびく
かへり立ち 道を来れば
うちひさす
宮女
さす竹の
舎人壮士も
忍ぶらひ かへらひ見つつ
誰が子ぞとや
思はえてある
かくのごと 所為故為
いにしへ
ささきし我れや
はしきやし
今日やも子らに いさとや
思はえてある
かくのごと
所為故為
いにしへの 賢しき人も
後の世の
鑑にせむと
老人を
送りし車
持ち帰りけり 持ち帰りけり
Hiragana Pronounciation
みどりこの
わかごかみには
たらちし
ははにむだかえ
ひむつきの
ちごがかみには
ゆふかたぎぬ
ひつらにぬひき
うなつきの
わらはかみには
ゆひはたの
そでつけごろも
きしわれを
によれる
こらがよちには
みなのわた
かぐろしかみを
まくしもち
ここにかきたれ
とりつかね
あげてもまきみ
ときみだり
わらはになしみ
さにつかふ
いろになつける
むらさきの
おほあやのきぬ
すみのえの
とほさとをのの
まはりもち
にほほしきぬに
こまにしき
ひもにぬひつけ
*****
なみかさねきて
うちそやし
をみのこら
ありきぬの
たからのこらが
うちしたへ
はへておるぬの
ひさらしの
あさてづくりを
*****
*******
*****
いなきをとめが
つまどふと
われにおこせし
をちかたの
ふたあやしたぐつ
とぶとり
あすかをとこが
ながめさへ
ぬひしくろぐつ
さしはきて
にはにたたずみ
そけなたち
いさめをとめが
ほのききて
われにおこせし
みなはだの
きぬのおびを
ひきおびなす
からおびにとらし
わたつみの
とののいらかに
とびかける
すがるのごとき
こしほそに
とりよそほひ
まそかがみ
とりなめかけて
おのがなり
かへらひみつつ
はるさりて
のへをめぐれば
おもしろみ
われをおもへか
さのつとり
きなきかけらふ
あきさりて
やまへをゆけば
なつかしと
われをおもへか
あまくもも
ゆきたなびく
かへりたち
みちをくれば
うちひさす
みやをみな
さすたけの
とねりをとこも
しのぶらひ
かへらひみつつ
たがこぞとや
おもはえてある
かくのごと
*******
いにしへ
ささきしわれや
はしきやし
けふやもこらに
いさとや
おもはえてある
かくのごと
*******
いにしへの
さかしきひとも
のちのよの
かがみにせむと
おいひとを
おくりしくるま
もちかへりけり
もちかへりけり
わかごかみには
たらちし
ははにむだかえ
ひむつきの
ちごがかみには
ゆふかたぎぬ
ひつらにぬひき
うなつきの
わらはかみには
ゆひはたの
そでつけごろも
きしわれを
によれる
こらがよちには
みなのわた
かぐろしかみを
まくしもち
ここにかきたれ
とりつかね
あげてもまきみ
ときみだり
わらはになしみ
さにつかふ
いろになつける
むらさきの
おほあやのきぬ
すみのえの
とほさとをのの
まはりもち
にほほしきぬに
こまにしき
ひもにぬひつけ
*****
なみかさねきて
うちそやし
をみのこら
ありきぬの
たからのこらが
うちしたへ
はへておるぬの
ひさらしの
あさてづくりを
*****
*******
*****
いなきをとめが
つまどふと
われにおこせし
をちかたの
ふたあやしたぐつ
とぶとり
あすかをとこが
ながめさへ
ぬひしくろぐつ
さしはきて
にはにたたずみ
そけなたち
いさめをとめが
ほのききて
われにおこせし
みなはだの
きぬのおびを
ひきおびなす
からおびにとらし
わたつみの
とののいらかに
とびかける
すがるのごとき
こしほそに
とりよそほひ
まそかがみ
とりなめかけて
おのがなり
かへらひみつつ
はるさりて
のへをめぐれば
おもしろみ
われをおもへか
さのつとり
きなきかけらふ
あきさりて
やまへをゆけば
なつかしと
われをおもへか
あまくもも
ゆきたなびく
かへりたち
みちをくれば
うちひさす
みやをみな
さすたけの
とねりをとこも
しのぶらひ
かへらひみつつ
たがこぞとや
おもはえてある
かくのごと
*******
いにしへ
ささきしわれや
はしきやし
けふやもこらに
いさとや
おもはえてある
かくのごと
*******
いにしへの
さかしきひとも
のちのよの
かがみにせむと
おいひとを
おくりしくるま
もちかへりけり
もちかへりけり
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