(天平勝寳七歳乙未二月相替遣筑紫諸國防人等歌)陳私拙懐一首<[并短歌]> (Manyoshu 4360)
天皇乃
等保伎美与尓毛
於之弖流
難波乃久尓々
阿米能之多
之良志賣之伎等
伊麻能乎尓
多要受伊比都々
可氣麻久毛 安夜尓可之古志
可武奈我良
和其大王乃
宇知奈妣久
春初波 夜知久佐尓
波奈佐伎尓保比
夜麻美礼婆
見能等母之久
可波美礼婆 見乃佐夜氣久
母能其等尓
佐可由流等伎登
賣之多麻比
安伎良米多麻比 之伎麻世流
難波宮者
伎己之乎須
四方乃久尓欲里
多弖麻都流 美都奇能船者
保理江欲里
美乎妣伎之都々
安佐奈藝尓
可治比伎能保理 由布之保尓
佐乎佐之久太理
安治牟良能
佐和伎々保比弖
波麻尓伊泥弖 海原見礼婆
之良奈美乃
夜敝乎流我宇倍尓
安麻乎夫祢
波良々尓宇伎弖 於保美氣尓
都加倍麻都流等
乎知許知尓
伊射里都利家理
曽伎太久毛 於藝呂奈伎可毛
己伎婆久母
由多氣伎可母
許己見礼婆
宇倍之神代由 波自米家良思母
等保伎美与尓毛
於之弖流
難波乃久尓々
阿米能之多
之良志賣之伎等
伊麻能乎尓
多要受伊比都々
可氣麻久毛 安夜尓可之古志
可武奈我良
和其大王乃
宇知奈妣久
春初波 夜知久佐尓
波奈佐伎尓保比
夜麻美礼婆
見能等母之久
可波美礼婆 見乃佐夜氣久
母能其等尓
佐可由流等伎登
賣之多麻比
安伎良米多麻比 之伎麻世流
難波宮者
伎己之乎須
四方乃久尓欲里
多弖麻都流 美都奇能船者
保理江欲里
美乎妣伎之都々
安佐奈藝尓
可治比伎能保理 由布之保尓
佐乎佐之久太理
安治牟良能
佐和伎々保比弖
波麻尓伊泥弖 海原見礼婆
之良奈美乃
夜敝乎流我宇倍尓
安麻乎夫祢
波良々尓宇伎弖 於保美氣尓
都加倍麻都流等
乎知許知尓
伊射里都利家理
曽伎太久毛 於藝呂奈伎可毛
己伎婆久母
由多氣伎可母
許己見礼婆
宇倍之神代由 波自米家良思母
Modern Japanese
皇祖の
遠き御代にも
押し照る
難波の国に
天の下
知らしめしきと
今の緒に
絶えず言ひつつ
かけまくも あやに畏し
神ながら
我ご大君の
うち靡く
春の初めは 八千種に
花咲きにほひ
山見れば
見の羨しく
川見れば 見のさやけく
ものごとに
栄ゆる時と
見したまひ
明らめたまひ 敷きませる
難波の宮は
聞こし食す
四方の国より
奉る 御調の船は
堀江より
水脈引きしつつ
朝なぎに
楫引き上り 夕潮に
棹さし下り
あぢ群の
騒き競ひて
浜に出でて 海原見れば
白波の
八重をるが上に
海人小船
はららに浮きて 大御食に
仕へまつると
をちこちに
漁り釣りけり
そきだくも おぎろなきかも
こきばくも
ゆたけきかも
ここ見れば
うべし神代ゆ 始めけらしも
遠き御代にも
押し照る
難波の国に
天の下
知らしめしきと
今の緒に
絶えず言ひつつ
かけまくも あやに畏し
神ながら
我ご大君の
うち靡く
春の初めは 八千種に
花咲きにほひ
山見れば
見の羨しく
川見れば 見のさやけく
ものごとに
栄ゆる時と
見したまひ
明らめたまひ 敷きませる
難波の宮は
聞こし食す
四方の国より
奉る 御調の船は
堀江より
水脈引きしつつ
朝なぎに
楫引き上り 夕潮に
棹さし下り
あぢ群の
騒き競ひて
浜に出でて 海原見れば
白波の
八重をるが上に
海人小船
はららに浮きて 大御食に
仕へまつると
をちこちに
漁り釣りけり
そきだくも おぎろなきかも
こきばくも
ゆたけきかも
ここ見れば
うべし神代ゆ 始めけらしも
Hiragana Pronounciation
すめろきの
とほきみよにも
おしてる
なにはのくにに
あめのした
しらしめしきと
いまのをに
たえずいひつつ
かけまくも
あやにかしこし
かむながら
わごおほきみの
うちなびく
はるのはじめは
やちくさに
はなさきにほひ
やまみれば
みのともしく
かはみれば
みのさやけく
ものごとに
さかゆるときと
めしたまひ
あきらめたまひ
しきませる
なにはのみやは
きこしをす
よものくにより
たてまつる
みつきのふねは
ほりえより
みをびきしつつ
あさなぎに
かぢひきのぼり
ゆふしほに
さをさしくだり
あぢむらの
さわききほひて
はまにいでて
うなはらみれば
しらなみの
やへをるがうへに
あまをぶね
はららにうきて
おほみけに
つかへまつると
をちこちに
いざりつりけり
そきだくも
おぎろなきかも
こきばくも
ゆたけきかも
ここみれば
うべしかむよゆ
はじめけらしも
とほきみよにも
おしてる
なにはのくにに
あめのした
しらしめしきと
いまのをに
たえずいひつつ
かけまくも
あやにかしこし
かむながら
わごおほきみの
うちなびく
はるのはじめは
やちくさに
はなさきにほひ
やまみれば
みのともしく
かはみれば
みのさやけく
ものごとに
さかゆるときと
めしたまひ
あきらめたまひ
しきませる
なにはのみやは
きこしをす
よものくにより
たてまつる
みつきのふねは
ほりえより
みをびきしつつ
あさなぎに
かぢひきのぼり
ゆふしほに
さをさしくだり
あぢむらの
さわききほひて
はまにいでて
うなはらみれば
しらなみの
やへをるがうへに
あまをぶね
はららにうきて
おほみけに
つかへまつると
をちこちに
いざりつりけり
そきだくも
おぎろなきかも
こきばくも
ゆたけきかも
ここみれば
うべしかむよゆ
はじめけらしも
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