(天平勝寳七歳乙未二月相替遣筑紫諸國防人等歌)陳防人悲別之情歌一首[并短歌] (Manyoshu 4408)
大王乃
麻氣乃麻尓々々
嶋守尓
和我多知久礼婆
波々蘇婆能
波々能美許等波
美母乃須蘇
都美安氣可伎奈O
知々能未乃 知々能美許等波
多久頭<努>能
之良比氣乃宇倍由
奈美太多利 奈氣伎乃多婆久
可胡自母乃
多太比等里之C
安佐刀O乃
可奈之伎吾子 安良多麻乃
等之能乎奈我久
安比美受波
古非之久安流倍之 今日太<尓>母
許等騰比勢武等
乎之美都々
可奈之備麻勢婆
若草之 都麻母古騰母毛
乎知己知尓
左波尓可久美為
春鳥乃
己恵乃佐麻欲比 之路多倍乃
蘇O奈伎奴良之
多豆佐波里
和可礼加弖尓等
比伎等騰米 之多比之毛能乎
天皇乃
美許等可之古美
多麻保己乃
美知尓出立 乎可<乃>佐伎
伊多牟流其等尓
与呂頭多妣
可弊里見之都追
波呂々々尓 和可礼之久礼婆
於毛布蘇良
夜須久母安良受
古布流蘇良 久流之伎毛乃乎
宇都世美乃
与能比等奈礼婆
多麻伎波流 伊能知母之良受
海原乃
可之古伎美知乎
之麻豆多比
伊己藝和多利弖 安里米具利
和我久流麻O尓
多比良氣久
於夜波伊麻佐祢
都々美奈久 都麻波麻多世等
須美乃延能
安我須賣可未尓
奴佐麻都利 伊能里麻乎之弖
奈尓波都尓
船乎宇氣須恵
夜蘇加奴伎 可古<等登>能倍弖
安佐婢良伎
和波己藝O奴等
伊弊尓都氣己曽
麻氣乃麻尓々々
嶋守尓
和我多知久礼婆
波々蘇婆能
波々能美許等波
美母乃須蘇
都美安氣可伎奈O
知々能未乃 知々能美許等波
多久頭<努>能
之良比氣乃宇倍由
奈美太多利 奈氣伎乃多婆久
可胡自母乃
多太比等里之C
安佐刀O乃
可奈之伎吾子 安良多麻乃
等之能乎奈我久
安比美受波
古非之久安流倍之 今日太<尓>母
許等騰比勢武等
乎之美都々
可奈之備麻勢婆
若草之 都麻母古騰母毛
乎知己知尓
左波尓可久美為
春鳥乃
己恵乃佐麻欲比 之路多倍乃
蘇O奈伎奴良之
多豆佐波里
和可礼加弖尓等
比伎等騰米 之多比之毛能乎
天皇乃
美許等可之古美
多麻保己乃
美知尓出立 乎可<乃>佐伎
伊多牟流其等尓
与呂頭多妣
可弊里見之都追
波呂々々尓 和可礼之久礼婆
於毛布蘇良
夜須久母安良受
古布流蘇良 久流之伎毛乃乎
宇都世美乃
与能比等奈礼婆
多麻伎波流 伊能知母之良受
海原乃
可之古伎美知乎
之麻豆多比
伊己藝和多利弖 安里米具利
和我久流麻O尓
多比良氣久
於夜波伊麻佐祢
都々美奈久 都麻波麻多世等
須美乃延能
安我須賣可未尓
奴佐麻都利 伊能里麻乎之弖
奈尓波都尓
船乎宇氣須恵
夜蘇加奴伎 可古<等登>能倍弖
安佐婢良伎
和波己藝O奴等
伊弊尓都氣己曽
Modern Japanese
大君の
任けのまにまに
島守に
我が立ち来れば
ははそ葉の
母の命は
み裳の裾
摘み上げ掻き撫で
ちちの実の 父の命は
栲づのの
白髭の上ゆ
涙垂り 嘆きのたばく
鹿子じもの
ただ独りして
朝戸出の
愛しき我が子 あらたまの
年の緒長く
相見ずは
恋しくあるべし 今日だにも
言問ひせむと
惜しみつつ
悲しびませば
若草の 妻も子どもも
をちこちに
さはに囲み居
春鳥の
声のさまよひ 白栲の
袖泣き濡らし
たづさはり
別れかてにと
引き留め 慕ひしものを
大君の
命畏み
玉桙の
道に出で立ち 岡の崎
い廻むるごとに
万たび
かへり見しつつ
はろはろに 別れし来れば
思ふそら
安くもあらず
恋ふるそら 苦しきものを
うつせみの
世の人なれば
たまきはる 命も知らず
海原の
畏き道を
島伝ひ
い漕ぎ渡りて あり廻り
我が来るまでに
平けく
親はいまさね
つつみなく 妻は待たせと
住吉の
我が統め神に
幣奉り 祈り申して
難波津に
船を浮け据ゑ
八十楫貫き 水手ととのへて
朝開き
我は漕ぎ出ぬと
家に告げこそ
任けのまにまに
島守に
我が立ち来れば
ははそ葉の
母の命は
み裳の裾
摘み上げ掻き撫で
ちちの実の 父の命は
栲づのの
白髭の上ゆ
涙垂り 嘆きのたばく
鹿子じもの
ただ独りして
朝戸出の
愛しき我が子 あらたまの
年の緒長く
相見ずは
恋しくあるべし 今日だにも
言問ひせむと
惜しみつつ
悲しびませば
若草の 妻も子どもも
をちこちに
さはに囲み居
春鳥の
声のさまよひ 白栲の
袖泣き濡らし
たづさはり
別れかてにと
引き留め 慕ひしものを
大君の
命畏み
玉桙の
道に出で立ち 岡の崎
い廻むるごとに
万たび
かへり見しつつ
はろはろに 別れし来れば
思ふそら
安くもあらず
恋ふるそら 苦しきものを
うつせみの
世の人なれば
たまきはる 命も知らず
海原の
畏き道を
島伝ひ
い漕ぎ渡りて あり廻り
我が来るまでに
平けく
親はいまさね
つつみなく 妻は待たせと
住吉の
我が統め神に
幣奉り 祈り申して
難波津に
船を浮け据ゑ
八十楫貫き 水手ととのへて
朝開き
我は漕ぎ出ぬと
家に告げこそ
Hiragana Pronounciation
おほきみの
まけのまにまに
しまもりに
わがたちくれば
ははそばの
ははのみことは
みものすそ
つみあげかきなで
ちちのみの
ちちのみことは
たくづのの
しらひげのうへゆ
なみだたり
なげきのたばく
かこじもの
ただひとりして
あさとでの
かなしきあがこ
あらたまの
としのをながく
あひみずは
こひしくあるべし
けふだにも
ことどひせむと
をしみつつ
かなしびませば
わかくさの
つまもこどもも
をちこちに
さはにかくみゐ
はるとりの
こゑのさまよひ
しろたへの
そでなきぬらし
たづさはり
わかれかてにと
ひきとどめ
したひしものを
おほきみの
みことかしこみ
たまほこの
みちにいでたち
をかのさき
いたむるごとに
よろづたび
かへりみしつつ
はろはろに
わかれしくれば
おもふそら
やすくもあらず
こふるそら
くるしきものを
うつせみの
よのひとなれば
たまきはる
いのちもしらず
うなはらの
かしこきみちを
しまづたひ
いこぎわたりて
ありめぐり
わがくるまでに
たひらけく
おやはいまさね
つつみなく
つまはまたせと
すみのえの
あがすめかみに
ぬさまつり
いのりまをして
なにはつに
ふねをうけすゑ
やそかぬき
かこととのへて
あさびらき
わはこぎでぬと
いへにつげこそ
まけのまにまに
しまもりに
わがたちくれば
ははそばの
ははのみことは
みものすそ
つみあげかきなで
ちちのみの
ちちのみことは
たくづのの
しらひげのうへゆ
なみだたり
なげきのたばく
かこじもの
ただひとりして
あさとでの
かなしきあがこ
あらたまの
としのをながく
あひみずは
こひしくあるべし
けふだにも
ことどひせむと
をしみつつ
かなしびませば
わかくさの
つまもこどもも
をちこちに
さはにかくみゐ
はるとりの
こゑのさまよひ
しろたへの
そでなきぬらし
たづさはり
わかれかてにと
ひきとどめ
したひしものを
おほきみの
みことかしこみ
たまほこの
みちにいでたち
をかのさき
いたむるごとに
よろづたび
かへりみしつつ
はろはろに
わかれしくれば
おもふそら
やすくもあらず
こふるそら
くるしきものを
うつせみの
よのひとなれば
たまきはる
いのちもしらず
うなはらの
かしこきみちを
しまづたひ
いこぎわたりて
ありめぐり
わがくるまでに
たひらけく
おやはいまさね
つつみなく
つまはまたせと
すみのえの
あがすめかみに
ぬさまつり
いのりまをして
なにはつに
ふねをうけすゑ
やそかぬき
かこととのへて
あさびらき
わはこぎでぬと
いへにつげこそ
Translation:
Language:
Reviews
No reviews yet.