(山上<臣>憶良七夕歌十二首) (Manyoshu 1520)

牽牛者
織女等
天地之
別時<由>
伊奈宇之呂
河向立
<思>空
不安久尓
嘆空
不安久尓
青浪尓
望者多要奴
白雲尓
な者盡奴
如是耳也
伊伎都枳乎良牟
如是耳也
戀都追安良牟
佐丹塗之
小船毛賀茂
玉纒之
真可伊毛我母
[一云
小棹毛何毛]
朝奈藝尓
伊可伎渡
夕塩尓
[一云
夕倍尓毛]
伊許藝渡
久方之
天河原尓
天飛也
領巾可多思吉
真玉手乃
玉手指更
餘宿毛
寐而師可聞
[一云
伊毛左祢而師加]
秋尓安良受登母
[一云
秋不待登毛]

Modern Japanese

彦星は
織女と
天地の
別れし時ゆ
いなうしろ
川に向き立ち
思ふそら
安けなくに
嘆くそら
安けなくに
青波に
望みは絶えぬ
白雲に
涙は尽きぬ
かくのみや
息づき居らむ
かくのみや
恋ひつつあらむ
さ丹塗りの
小舟もがも
玉巻きの
真櫂もがも
[一云
小棹もがも]
朝なぎに
い掻き渡り
夕潮に
[一云
夕にも]
い漕ぎ渡り
久方の
天の川原に
天飛ぶや
領巾片敷き
真玉手の
玉手さし交へ
あまた夜も
寐ねてしかも
[一云
寐もさ寝てしか]
秋にあらずとも
[一云
秋待たずとも]

Hiragana Pronounciation

ひこほしは
たなばたつめと
あめつちの
わかれしときゆ
いなうしろ
かはにむきたち
おもふそら
やすけなくに
なげくそら
やすけなくに
あをなみに
のぞみはたえぬ
しらくもに
なみたはつきぬ
かくのみや
いきづきをらむ
かくのみや
こひつつあらむ
さにぬりの
をぶねもがも
たままきの
まかいもがも
[をさをもがも]
あさなぎに
いかきわたり
ゆふしほに
[ゆふべにも]
いこぎわたり
ひさかたの
あまのかはらに
あまとぶや
ひれかたしき
またまでの
たまでさしかへ
あまたよも
いねてしかも
[いもさねてしか]
あきにあらずとも
[あきまたずとも]

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